50歳の新人シンガーソングライター。なんと宮古島でワンマンライブを開催した。自分でも驚きだ。昨年12月に始動したシンガーソングライター活動。今年は毎月ライブをする(人前で弾く)ということを目標にしていた。

5月に宮古島。
6月に熊野。
と、凱旋ライブが決まっていたのだが、ワンマンは宮古島でのライブが初めてだった。会場は現地の人気カフェ(詳細は最後に紹介する)。

今回、緊張したのは、ステージよりも客席のほうが一段上だったこと。これは想像以上にお客さまの目線がはっきりこちらに向いているのがわかるので緊張が高まる(笑)。通常のライブハウスは逆にステージのほうが高くライトなどで客席があまり見えないのだが、そもそもカフェなので距離が近いうえに視線がわかるのはなかなかのプレッシャーだった(汗)。

持参して飛行機で連れてったキーボードは、安いものなので鍵盤の力加減の繊細さが伝わらず、急に音が大きくなったりするし、マイクもないので生ボイス。そして、キーボードスタンドがないのでガーデンテーブルをお借りしてという環境だったけれど、度胸だけはあるのでそれは平気。でも、やはり初のワンマンというのがなかなかの苦行だった。音は飛ぶし、緊張で声が出なくなる場面も(汗)。緊張すると異常に喉が渇くのですねぇ〜

それでも、宮古島の人たちの「そもそもの心のあたたかさ」「人への興味」が本当に心地よかった。受け入れてもらえるのだという実感のなかで初ワンマンをできた私は本当に幸せものだと思う。

『Flamingo〜シングルマザーの歌』はシングルマザーのときに感じていたことを歌にしました

ワンマンライブをして気づいたことがある。

歌との親和性。
場との親和性。

今年に入って、すごく「親和性」というものが気になるようになっている。例えば、食生活一つとってもそうだが、「有機野菜」かどうか「添加物が入っている」かどうかというのも、本来は、「人体との親和性が高いかどうか」というところが論点であるはずだ。「善悪」「正誤」ではない。人にとって心地よい食材とはなにか。それを考えると、おのずと選ぶ食材が決まってくるのではないかと考えるようになったのだ。

歌もそうだ。歌は「言葉」「リズム」という波動が心地よいかどうか。聴き手にとって気持ちのいい歌なのか、というのはもちろん、演者が「その歌とどこまで一体化できているか」ということが「伝わる」「響く」に大きく影響し、それがその人の琴線に触れるかどうか、つまり「心が震えるかどうか」に影響する……ということではないだろうか。

声の周波数、歌詞の言葉の選び方、メロディライン、コード進行……いろいろな要素があるけれど、結局は、発信者と受信者の波動との親和性なのではないか。

今回は新曲を含めて、未発表曲3曲を初披露した。なかでも、最後まで少し迷っていた新曲はやはりかなり演奏もミスが多かったので、ピアノのテクニックに気を取られている分、発声が思うようにできなかった。歌いなれている「みんnanoライブの歌」は演奏は4月後半に書き起こしたばかりなので多少未熟(ずっとプロのピアニストの人の音源で歌ってきたので)だが、昨年から何度も歌ってきて、2月にはレコーディングもしたので、自身の心身となじんでいた。そうすると届けやすかったように思う。

宮古島ライブは、会場となった人気カフェ『cafeニュイス』の常連さんが来てくださったので、私の応援で来てくださった3人(夫含む)を入れると12人。みなさんすごくあたたかくて、ビビリの私にとって初のワンマンライブをこんなにあたたかいお客さんの前で演奏できたことはすごく追い風になった。

しくじっても身を乗り出してきいてくださっている人、がんばれ!というエネルギーで手拍子してくださっている人……ありがたいなぁと思った。「歌詞を見たい」「声の透明感が心地いい」「歌詞に共感しました(子育ての歌)」などと言っていただき、ライブ後、いっしょにおしゃべり。お客さまと交流できるのも素敵! 「今度はいつ来るの? 10月ごろ?」と言ってくださった。もっともっと練習して絶対に戻ってきたい!と思った。

ワンドリンク+投げ銭というスタイルだったのだが、ちょっと驚く金額をいただき、「自分が作ったもの」がお金というエネルギーになって返ってくる喜びを感じることができたのも、本当に貴重な体験だった! 心から感謝です。今回の宮古島では何度「ありがたいね」という言葉を言ったかなぁ。

「シンガーソングライターになりたい」という想いはずっとあったけれど、その結果、人とのエネルギーがどうなるのか、そこまで考えてみたことはなかった。でも実際に活動を始めてみて、歌を聞いて泣いてくださったり、「この歌詞のように生きてきたんだねぇ」と言ってくださったり、歌を届けることが、心を返してもらえることになり、結果、心の交流ができる……という風のエネルギーの「循環」を体験して心が震えた。

想いはめぐる。
今度は、そういう歌を作りたい。

実は、このライブの前に、私の代表曲のひとつ「ニシキトベ」というピアノのインストの楽曲で相方がコンシャスダンスを踊った。すると、彼の動きが変わった。これも親和性が高いというのもある気がする。私の楽曲が、彼の身体の可動域を変えたのだ。

歌は、人と人と繋げる。
曲は、人の身体の動きを変える。

カフェのオーナーの砂川さんは、以前の会社の取材時の仕事ぶりをご存じで、編集者としての私を認めてくださっているので、「仕事は飄々としているのに、あんなに緊張しているふっこさんを見て『やった!』と思った」のだそう(笑)。「あんなに散らかった(複数人数の鼎談形式のインタビューだった)話をすっきり短くムダなくまとめてすごいと思っていた」と仕事を認めてくださっているゆえんの意地悪発言(!)に驚いたけど、それもまた一興。だって、50歳を超えてから挑戦することや、50歳を超えてから人前で恥をかくって、なかなかないでしょう? それをやってのけることで、「え! じゃ、私もやってみようかな!」と、ほかの世代に思ってもらえたらうれしいのです。

すべては、みんなが心を開いてつながっていくことを願ってのこと。生きるって楽しい。自分のありのままをさらけ出しても認めてくれる環境があるって安心だ。そんな場を作っていくための私の一歩、なのです。

さて、次はどこで恥をかきましょうか。

「東平安名崎」で日の出を見てから立ち寄ってコーヒーモーニングはいかが?

【今回の会場の紹介】
cafe nuis (カフェ ニュイス)
〒906-0103 沖縄県宮古島市城辺字福里652番地2
0980-77-2154
定休日:木・金
https://nuku-mori.jp/

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