昨日からシンガポールへ来ている。明日からの5リズムのワークショップを受けるためだ。目的がそれしかないので、自分でも驚くほど観光をしたい欲がない。それでも今日一日、予定がなかったのと、宿泊しているゲストハウスに終日いるわけにも行かず出かけてみた。
ガイドブックを持ってきていないので、シンガポールに何があるのかわからない。シンガポールと言えば、マーライオンぐらいしか思いつかない。そこで今朝、ゲストハウスで見つけた地図でどこに行こうかを考えてみる。
海外に来てまで都会には行きたくない。どうせなら古そうな街に行こうと、名前のイメージだけでチャイナタウンとリトルインディアを選ぶ(笑)ゲストハウスからMRT(地下鉄)に乗ってチャイナタウンに着く。しかし、チャイナタウンに何があるのはわからない。適当に地下鉄の出口から出て歩いていたら、そこのあった寺院がすごかった。
写真ではうまく伝わらないが、仏像も建物も、そこで行われている儀式のお経の声もすべてが美しかった。あまりにも感動してしまって、涙が出てくるほどだった。この場所のために何かしたいと思い、花が飾られたロウソクみたいなものを買ってお供えした。祈り方を教えて欲しいと、そのロウソクを売ってくれたおじさんに聞いてみたが、うまく英語が伝わらなかったのか教えてくれなかった。きっと祈り方にこだわらなくていいということで納得してみる。
その寺院は4階建てでエレベーターがある。エレベーターに乗ってとりあえず一番上に行ってみた。そしたらそこにブッダの歯があった。とても美しい空間の中にブッダの歯が鎮座している。部屋を見渡すと、瞑想スペースがある。「え、ここで瞑想していいの?」と思い、係員だと思われるおじさんに「瞑想していい?」って聞いたら「いい」っていうので、遠慮なく瞑想してみた。こういう場所に来るとやっぱり仏教のルーツをたどる旅をしてみたいと思う。
結局、この寺院だけで2時間くらい過ごした。あとから調べると、有名な寺院らしい。ガイドブックを見て有名な寺院を見に行くのと、そうとは知らずに有名な寺院に行くのとでは、入ってくる情報の質が違うと思う。事前情報がないので五感を通して生の情報が入ってくる。だから、ガイドブックを見てそれを確認しに行く確認作業のような旅行が昔から好きじゃない(笑)
その後、ヒンズー教の寺院で何かのセレモニーを見て、ランチをしてチャイナタウンを後にした。
リトルインディアへ移動したら、初のスコールに出くわす。いきなり豪雨。でもすぐにやむ。サンダルが欲しかったのでサンダルを買って、街の雰囲気を味わって早々にゲストハウスに戻ってきて、シャワーを浴びて5時からビールを2本飲み、眠気に襲われ20時まで寝ていた。
お腹が空いたので何か食べに出かけようと思うのだが、その前に面白い男に会いに行こうと思う。昨夜チェックインするときにフロントにいたJJという男なのだが、たまたまゲストハウスに泊まっている日本人の女子高生がいて、その子と今日、日本人が来るから若いか年寄りかをかけをしていたそうだ。ご機嫌に話しかけてくれるので、ゲストハウスのスタッフかと思ったら、そうじゃないと女子高生が教えてくれた。彼女は母親の仕事の手伝いでシンガポールに来ていて、英語の勉強のために、母親が泊まっているホテルではなく一人でゲストハウスに泊まっている。私が高校生のときにそんなことを考えたこともなかった。頑張っている若い子を見ると応援したくなるのは年を取った証拠か(笑)
さて、明日のワークショップは19時半から。それまで何をしようか。海がみたいので、海へ行こうか。美味しいものも食べに行きたい。明日もガイドブックなしに冒険するつもりで適当に行こうと思う。なんだ観光する気満々じゃないか(笑)でも、マーライオンには行かない気がする。