私は日本電磁波協会認定の1級電磁波測定士でもある。電磁波測定士とは、電磁波の知識を持ち、依頼を受けて自宅や職場に伺い、電磁波環境を測定し、改善の必要性があれば、アドバイスをする民間資格だ。

 電磁波というと、目で見ることができないが、専用の測定器を使えば数値化することができる。以下の写真は、電磁波測定士が使う電磁波測定器だ。数値を見ると、130V/mとある。V/mというのは、電場を表している。

 電磁波を気にしている人でも、電磁波の知識を持っている人が少ないので、改めて説明するが、電磁波というのは英語を日本語に直訳した造語だ。英語ではElectromagnetic wavesという。単語を見るとわかるが、Electroとmagneticのwavesであることがわかる。つまり、電磁波とは、電場(電界)と磁場(磁界)が波として伝わってくるものという意味である。

 以下の動画はNASA SCIENCEが制作した動画だ。音声は英語だが、映像を見ているだけで電磁波のことがなんとなくわかる。(4:00以降は星の話になるので、電磁波のテーマとズレてくる)

 上記の動画を見ると、電磁波はマイクロ波やラジオ波、wi-fiなどだけではなく、音も色も電磁波の一種である。電磁波といえば有害なものばかりという認識は間違っている。要は電磁波が持つエネルギー(周波数)の違いで、音にもなったり、色にもなったり、マイクロ波になったり、紫外線になったりしているのだ。

ソファから電磁波?

 さて、話を本題に戻す。電磁波対策グッズとして多くの商品が販売されているので、持っている人も多いだろう。私もスマホやパソコン、分電盤に貼るシールなどを使っている。しかし、自宅や職場の電磁波環境を測定したことのある人は少ないのではないだろうか。私たちが電磁波の影響を一番受けているのは、長時間過ごす家や職場である。

 上記の電磁波測定の写真は130V/mであるが、日本電磁波協会が定めた安全基準値(世界で最も厳しいとされているスウェーデンの基準を採用)は25V/m以下だ。電場は伝播する性質がある。もしこれがリビングの床だとしたら、その上に置いたソファからも電磁波(電場)が検出されるのだ。

 リビングの床から電磁波が出るのか? と思われるかもしれない。床や壁の中には屋内配線が通っている。それがコンセントに繋がったり、照明に繋がったりしている。その屋内配線からも電磁波が発生している。

電磁波対策の基本

 電磁波対策の基本は、長時間過ごす自宅や職場の電磁波環境を測定すること。リビングや寝室、子ども部屋などの家電や屋内配線の電磁波環境を測定して知ることで、具体的な電磁波対策ができるようになる。例えば、床からの電磁波も、床全体から電磁波が検出される訳ではなく、屋内配線に近い床から離れると電磁波の数値は下がってくる。だから、ソファを移動する、ベッドの位置を変えるなどの家具の配置を変えるだけでも、電磁波の影響を減らすことができるのだ。

 「もし電磁波環境を測定して、とんでもない数値が出たらどうしよう?」「すぐに引っ越しすることもできないし……」と電磁波測定をすることで新たな悩みが生まれるのでは? と思うかもしれない。しかし、むやみに電磁波を心配し続けるより、電磁波環境を測定することで対策ができ、結局は心配を減らすことに繋がる。

感じていなくても、受けていない訳ではない

 私はボディワークを追求していく段階で、体感覚を繊細にする必要があり、そのおかげで電磁波に過敏になった。普通、電磁波過敏になると悩みになるのだが、どちらかというと職業として必要性があって電磁波過敏である。私は電磁波を身体で感じることができるのはメリットだと考えている。なぜなら、すぐに対策ができ、電磁波被曝を最小限にすることができるし、アーシングなどの身体のケアをしようとする。しかし、電磁波を感じていなかったとすると、電磁波を受け続けて身体のケアもしようとはしないだろう。今はまだ具体的な症状が出ていないとしても、将来はどうなるかわからない。なぜか人は物理を生体に適応して考えようとしない。電磁波は身体に影響を与えないなんて、物理の視点で見ると考えにくい。

電磁波測定について

 では、自宅や職場の電磁波測定をしたいときはどうすれば良いのだろうか。以下のような簡易型の電磁波測定器を購入して自分で測定することができるが、知識がないとうまく測定できているのか不安になる人もいるだろう。

https://www.binchoutan.com/denziha-kiki.html

 そういった方には、専門家に電磁波測定を依頼するという方法もある。私が所属している日本電磁波協会に依頼するのだ。日本全国に電磁波測定士1400名ほどいるらしいので、自宅の近くの電磁波測定士を紹介してくれると思う。

https://www.emfa-japan.org/

 京都や大阪、神戸など関西近郊なら、私が伺うこともできる。電磁波測定にかかる時間は約90分。測定後、1週間以内に電磁波測定結果をレポートで提出している。(電磁波測定の料金は以下)

10,800円(税込) + 交通費実費(京都市内から起算)

 興味のある方は、電磁波測定器を購入して測定してみたり、日本電磁波協会に連絡してみたり、または私に連絡していただいて、自宅や職場の電磁波環境を知るところから電磁波対策をされてみてはいかがだろうか。

 私に連絡を頂ける場合は、以下のメールに連絡をしてください。その際、ご都合の良い日時をいくつか記載して頂けると、日程を調整します。

 この記事では、電磁波の詳細までは述べていない。次回から電磁波に関する情報を少しずつ紹介していきたい。

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