肩が痛い、腰が痛い、
そんなときあなたはどうしていますか?
痛みのある方向に身体を動かしていませんか?
それで痛みが消えたり、身体がすっきりするなら、
その方法はあなたにぴったりかもしれません。
しかし、逆に痛みが増しているなら、
その方法は合っていないのかも。
痛みのある方向に身体を動かすと満足感はありますが、
痛みが増しているのなら本末転倒です。
もしかしたら、その痛みはご自身で作っているのかもしれません。
もし痛みのない方向に動かすことで腰痛が消えたら、
痛みを消すために頑張る必要がなくなります。
そんな逆転の発想で橋本敬三医師が生み出した治療法が操体法です。
もう痛みと戦わなくていいんです。
今回は操体法のセルフケアをご紹介します。
(1)「快」の感覚を味わえば、身体は勝手に良くなっていく
痛みのない方向に動く。
つまり不快より「快」の感覚を味わうことが
操体法の重要なポイントです。
肩こり、腰痛などがあると、
不快な感覚に意識を向けてしまいます。
結局、いつまでたっても痛みから離れられず、
自身で痛みを作っているのです。
痛みのない方向に動くことで痛みが消えることを体験すると、
痛みの先に症状の改善がある訳ではないという意識に変わってきます。
快を感じることで身体は勝手に良くなっていくのです。
また、健康に何が良いのかわからなくなったときも、
自身にとって快かどうかを基準にすれば、
膨大な健康情報にも振り回されなくなってくるでしょう。
(2)脱力のときに身体が整う「腰どっすん体操」
健康的に生活するためには
「緊張」と「緩和」のバランスがとても大切です。
しかし、ストレスに晒されている現代人は
緊張側に偏っています。
そんななかで、健康な人とはしっかり脱力(緩和)できている人と
言い換えることもできるかもしれません。
緊張に緊張を重ね、緩和することを忘れていると、
症状として身体に現れてきます。
例えば、腰痛。原因は腰そのものではないことが多いのですが、
腰の緊張によって腰痛を引き起こすことがあります。
そこで、今回は腰痛の方におすすめの
操体法セルフケアをご紹介します。
腰を脱力したあと、
しっかり時間をとって「快」を感じているとき、
あなたは身体が整っていくのを感じるでしょう。
膝を軽く立てます。
一気に力を抜いて脱力します。腰がどっすんと落ちます。
身体が整ってきます。
感じられないという方に
「感じましょう」と言われるとよくわからない。
という方がよくいらっしゃいます。
でも、心配しないでください。
そういう方は目を閉じて、両手で耳を塞いでください。
そうすると体感覚が目覚めてきます。
実は人の感覚器には優先順位があり、
視覚・聴覚・体感覚の順番に開いてきます。
視覚は脳と直結しているため、
目を開いていると思考が働き、
体感覚が優位になりにくいのです。
腰どっすんの後は目を閉じて快の感覚を感じてみてください。